小規模保育園に向いている保育士の特徴|人間関係と大規模園との違い

見学に行った小規模保育園は、駅前のビルの2階にありました。保育室は一つ。0歳から2歳まで十数人の子どもが同じ空間で過ごし、先生たちは子どもと同じテーブルで給食を食べています。職員室らしい部屋はなく、書類は保育室の隅の机で書くそうです。帰り道、「ここなら一人ひとりをちゃんと見られそう」という期待と、「この人数で合わない人がいたら、逃げ場がないかもしれない」という不安が、同時にわいてきました。

小規模保育園に興味を持つ保育士は少なくありません。大きな園で毎日慌ただしく過ごしていると、少人数でゆっくり関われる環境はとても魅力的に見えます。ただ、規模が小さい職場には、小さいからこそのしんどさもあります。特に人間関係は、良くも悪くも距離が近くなります。

この記事では、小規模保育園の仕組みを押さえたうえで、向いている人・向いていない人の特徴、少人数の職場で起きやすい人間関係、大規模園との違いを整理しました。見学で人間関係を確かめるための質問も紹介します。

この記事でわかること

  • 小規模保育園の仕組み(A型・B型・C型)と、一般的な保育園との違い
  • 小規模保育園に向いている人・向いていない人の特徴
  • 少人数の職場で起きやすい人間関係のパターンと付き合い方
  • 小規模園と大規模園の比較と、見学で確かめたい質問

結論

小規模保育園に向いているのは、①乳児一人ひとりとじっくり関わりたい人、②保育だけでなく事務や保護者対応、行事の準備まで幅広く担うことを楽しめる人、③距離の近い関係の中でも、気になることを早めに言葉にできる人です。小規模保育園は職員の数が少なく、一人の役割が大きい分、自分の工夫が保育にすぐ反映される職場です。一方で、合わない人がいても距離を取りにくく、施設長の考え方の影響も強く出ます。選ぶときは「小規模かどうか」より、職員同士で話し合う仕組みがあるかを、見学で確かめてください。

01小規模保育園とは:少人数ならではの仕組み

要点:小規模保育園は、少人数の子どもを預かる認可の保育事業で、A型・B型・C型の3つのタイプがあります。タイプによって、保育士の配置の考え方が違います。

小規模保育園の多くは、0〜2歳の乳児を預かっています。マンションやビルの一室を使った園も多く、保育室が一つか二つという、家庭的な雰囲気の中で保育をするのが特徴です。認可の保育事業なので、職員の配置には国の基準があります。

図1

  • 1

    A型

    保育士を配置するタイプ(保健師・看護師等の特例あり)。保育所の基準に1を加えた数以上の職員を置きます

  • 2

    B型

    保育に従事する人の半数以上を保育士とするタイプ。こちらも保育所の基準に1を加えた数以上を置きます

  • 3

    C型

    利用定員6〜10人のタイプ。家庭的保育者1人が保育できるのは3人以下(補助者と保育する場合は5人以下)です

図1 小規模保育の3つのタイプ

この3つのタイプは、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準で決められています[1]。A型とB型が「保育所の基準に1を加えた数以上」とされているのは、少人数でも複数の目で子どもを見られるようにするためです。保育所の基準は、乳児おおむね3人につき1人以上、1〜2歳児おおむね6人につき1人以上です[2]。

一般的な保育園と、1日の流れはどう違うか

小規模保育園の1日は、受け入れ、おやつ、外遊び、給食、午睡、おやつ、お迎えと、流れそのものは一般的な保育園の乳児クラスと大きく変わりません。違うのは、その流れを全員で一緒に回すことです。園庭がない園では、近くの公園まで散歩に出かけるのが日課になり、0歳児をバギーに乗せ、2歳児と手をつないで歩く、といった異年齢での動きが自然に生まれます。

給食は保育士も子どもと同じテーブルで食べることが多く、午睡の時間は、午睡チェックをしながら連絡帳や記録を書く時間にもなります。職員室がない園では、事務の時間と保育の時間の境目があいまいになりやすいので、記録をいつ書くのか、ノンコンタクトタイムを取れるのかも、働きやすさを左右するポイントです。

3〜5歳児だけの小規模保育も始まった

2026年4月1日からは、3〜5歳児のみを対象とする小規模保育事業が全国で行えるようになりました[3]。これまで小規模保育といえば乳児が中心でしたが、今後は幼児を少人数で見る小規模園の求人も出てくる可能性があります。求人を見るときは、どの年齢の子どもを預かる園なのかを最初に確かめてください。

02小規模保育園に向いている人・向いていない人

要点:小規模保育園に向いているのは、一人ひとりと深く関わりたい人、役割の幅が広いことを楽しめる人、近い関係でも自分の考えを言葉にできる人です。次の確認リストで、自分に当てはまるものを数えてみてください。

図2

  • 子どもの小さな変化に気づいたとき、うれしくなる少人数だと、昨日との違いに気づける場面が毎日あります
  • 一人ひとりの生活リズムに合わせた保育をしたい午睡や食事の時間を、子どもに合わせて調整しやすい環境です
  • 保育以外の仕事も、頼まれれば引き受けられる掃除、買い出し、書類、保護者対応まで、全員で分担します
  • 自分の工夫を、すぐ保育に取り入れてみたい職員が少ないので、提案が通るまでの時間が短くなります
  • 気になることを、その日のうちに言葉にできる小さな行き違いを放っておくと、少人数では大きくなりやすいからです
  • 一人で考え込むより、話して決めるほうが楽少人数の職場は、話し合いの質が働きやすさを決めます
  • 大きな行事より、日々の生活を大切にしたい行事は小規模で、ふだんの保育が中心になる園が多くなります
  • 同じ顔ぶれと長く付き合うことが苦にならない職員の入れ替わりが少ないと、関係は深く長くなります
図2 小規模保育園に向いている人の確認リスト

当てはまる項目が5つ以上なら、小規模保育園の働き方と相性がよい可能性があります。3つ以下なら、規模の大きな園のほうが楽に働けるかもしれません。ただし、これは目安です。数よりも、「これは無理かもしれない」と感じた項目に注目してください。

向いているかどうかは、経験年数によっても変わります。保育士になって数年のうちは、いろいろな先輩のやり方を見て学べる大きな園のほうが合っていた人が、10年目を過ぎて「自分の保育を落ち着いて深めたい」と思うようになり、小規模保育園で力を発揮することはよくあります。今の自分にとって何が必要かを考えながら、リストを見直してみてください。

向いていないかもしれない人の傾向

反対に、次のような人は、小規模保育園で苦労することがあります。

  • 苦手な人とは、物理的に距離を取ることで気持ちを保ってきた人
  • 決まった担当の仕事に集中したい人
  • 幼児クラスの運動会や発表会の準備に、やりがいを感じてきた人
  • いろいろな先輩のやり方を見て学びたい、新人に近い時期の人

どれかに当てはまっても、小規模保育園で働けないわけではありません。ただ、自分のしんどくなりやすい場面を知っておくと、見学で何を確かめればいいかが分かります。たとえば「苦手な人とは距離を取ってきた」という人なら、話し合いの仕組みがあるかを重点的に聞く。「幼児の行事にやりがいを感じてきた」という人なら、法人内に幼児クラスのある園があるかを確かめる。向いていない傾向は、そのまま見学で確かめる項目の候補になります。

03小規模保育園の人間関係は「近さ」が両方に働く

要点:小規模保育園の人間関係は、距離の近さが支えにもなり、しんどさにもなります。起きやすい場面を前もって知っておくと、見学で確かめるべきことが見えてきます。

職員が数人の職場では、一日のほとんどを同じメンバーで過ごします。保育室が一つなら、休憩中も書類を書いているときも、いつも誰かがそばにいます。この近さが、困ったときにすぐ相談できる安心につながる一方、気持ちの逃げ場がなくなる原因にもなります。

図3

距離が近い

すぐ相談できる反面、小さな言い方のとげが毎日積み重なりやすくなります

支えにもしんどさにも

役割が重なる

全員が何でもする分、「誰がやるか」があいまいになり、不公平感が生まれることがあります

分担の見える化がかぎ

休みの調整

一人休むと残りの職員の負担がすぐ増えるため、休みを言い出しにくくなることがあります

代わりの体制を確認

施設長の影響

施設長の考え方が園全体の雰囲気をほぼ決めます。合えば働きやすく、合わないと逃げ場がありません

見学で必ず話す

図3 小規模保育園の人間関係で起きやすい4つの場面

合わない人がいたときに、どうするか

大きな園なら、クラスが違えば一日ほとんど顔を合わせない、ということもできます。小規模保育園ではそうはいきません。だからこそ、「合う人ばかりの職場」を探すより、「合わないことが起きたときに話し合える職場」を探すほうが現実的です。たとえば、毎日の終わりに10分ほど振り返りの時間がある、月に一度は施設長と一対一で話す機会がある、といった仕組みがあると、行き違いが小さいうちに解消しやすくなります。

職員が少ない職場でも、事業主には、パワハラやセクハラについて相談に応じ、適切に対応する体制を整える義務があります[4]。運営法人に本部があるなら、園の外に相談できる窓口があるかどうかも確かめておくと安心です。

少人数の職場で、関係をこじらせないための3つの習慣

入職してから意識したいのは、次の3つです。一つ目は、気になったことをその日のうちに、短く言葉にすること。「さっきの午睡の声かけ、私はこう考えていました」と一言添えるだけで、翌日に持ち越すもやもやは小さくなります。二つ目は、自分の担当外の仕事にも目を向けること。全員で何でもする職場では、「気づいた人がやる」が積み重なると不公平感が生まれます。気づいたことは一人で抱え込まず、分担を相談するきっかけにしてください。三つ目は、園の外にも話せる人を持っておくことです。職場の人間関係がそのまま毎日の気分になりやすいからこそ、前の職場の同僚や友人など、外の風を入れてくれる相手がいると気持ちが保てます。

ストレスチェックの対象も、規模で変わる

働く人の心の負担を確かめるストレスチェックは、現在、常時50人以上の労働者を使用する事業場に年1回の実施義務があります[5]。小規模保育園の多くは、園単位で見るとこの人数を下回ります。2025年の法改正で50人未満の事業場にも義務化されることになりましたが、施行は2028年4月1日です[6]。それまでは、園や法人が自主的に心のケアの仕組みを持っているかどうかで、差が出ることになります。

04小規模園と大規模園を比べる

要点:小規模園と大規模園の違いは、子どもの人数だけではありません。職員の数、役割の幅、行事の大きさ、相談相手の選びやすさまで、働き方全体が違います。

図4

項目小規模保育園大規模保育園
子どもとの関わり一人ひとりの様子を毎日細かく見られるクラス単位で集団の育ちを見ることが多い
職員の数と距離少人数で距離が近い。いつも同じ顔ぶれ人数が多く、距離を選べる。顔ぶれも多様
役割の幅保育、事務、保護者対応、掃除まで全員で担う担当や係が分かれ、役割がはっきりしている
行事小さな行事が中心。準備の負担は比較的少なめ運動会や発表会が大がかりになりやすい
相談相手施設長や同僚にすぐ相談できるが、選択肢は少ない相談できる人を選べるが、遠慮が生まれることも
休みの取りやすさ一人の休みの影響が大きく、調整が課題になる人数に余裕があれば調整しやすい
経験の広がり乳児の保育を深められる年齢や行事の経験を幅広く積める
図4 小規模保育園と大規模保育園の働き方の違い

どちらが優れているということはありません。大規模園で「人が多すぎて疲れる」と感じていた人が、小規模園で生き生きと働けることもあれば、その逆もあります。大規模園のメリットや向いている人は大規模保育園のメリットと向いている人で詳しく紹介しているので、読み比べてみてください。

比べるときは「疲れの種類」から考える

表を見ても決めきれないときは、今の職場で何に疲れているかを思い出してください。「人の多さ」「調整の多さ」「行事の大きさ」に疲れているなら、小規模園で楽になる可能性があります。一方、「特定の人との関係」「相談相手がいないこと」に疲れているなら、規模を小さくするとかえって苦しくなることもあります。少人数の職場では、一人との関係が職場全体の空気になりやすいからです。疲れの種類と規模の向き不向きを照らし合わせると、表の見え方が変わってきます。

05見学で人間関係を確かめる5つの質問

要点:小規模保育園の人間関係は、見学の短い時間でもある程度確かめられます。保育室の雰囲気を見るだけでなく、次の5つを質問してみてください。

  1. 職員同士で保育について話し合う時間は、いつ、どれくらいありますか
  2. 誰かが急に休んだとき、どうやって保育を回していますか
  3. 掃除や書類、買い出しなどの分担は、どうやって決めていますか
  4. 施設長と職員が一対一で話す機会はありますか
  5. この1年で辞めた職員はいますか。いれば、どんな理由でしたか

質問への答えの中身と同じくらい、答え方にも注目してください。具体的な時間や方法がすぐに出てくる園は、仕組みが実際に動いている可能性が高いと考えられます。反対に、「みんな仲がいいので大丈夫ですよ」という答えだけで終わる場合は、もう一歩踏み込んで聞いてみる価値があります。働きやすい園を見分ける視点は人間関係の良い園の見分け方にもまとめています。

見学のときは、子どもへの声かけだけでなく、職員同士の声かけにも耳を傾けてください。「ありがとう」「お願いします」が自然に飛び交っているか、誰かが一人で黙々と作業を抱えていないか。数分見ているだけでも、ふだんの空気は意外と伝わってきます。

見学の時間帯を選べるなら、午睡明けから夕方を

多くの園は、午前中の活動の時間に見学を案内します。子どもが元気に遊ぶ様子は見られますが、職員同士のやりとりが見えやすいのは、午睡明けのおやつからお迎えにかけての時間です。人が減っていく夕方に、誰がどの仕事を引き受けているか、保護者への伝達をどう分担しているかを見ると、ふだんの役割分担が見えてきます。見学全体の確認項目は園見学のチェックリストも参考にしてください。

06相談事例:大規模園のリーダーから、小規模園へ移ったゆかりさん

要点:ここでは、人間関係への不安を見学の質問で確かめ、小規模保育園を選んだモデルケースを紹介します。「雰囲気」ではなく「仕組み」で選んだことが決め手になりました。

「仲がいい園」ではなく「話し合える園」を選んだ

相談事例(モデルケース)

お名前
ゆかりさん(仮名)・34歳
保育士歴
12年目(相談当時)
勤務先
私立の認可保育園(定員約150名)、1歳児クラスのリーダー → 小規模保育園(A型、0〜2歳)
暮らし
夫と二人暮らし、首都圏のベッドタウン在住
変化
一緒に働く職員 約32人 → 7人、職員同士の振り返り 月1回の会議 → 毎日夕方10分

編集部小規模保育園を考え始めたのは、なぜですか。

ゆかりさん

1歳児クラスのリーダーとして、子ども18人と職員4人の調整をしていたんです。気づいたら、子どもより大人のことを考えている時間のほうが長くて。もっと一人ひとりの子と向き合いたいと思ったのが最初でした。

編集部不安だったことは何でしたか。

ゆかりさん

人間関係です。大きな園だと、合わない人がいてもクラスが違えば何とかなるじゃないですか。小規模だとそれができない。前の園で、少人数の別の園から来た人が「逃げ場がなかった」って話していたのを覚えていて、正直かなり怖かったです。

編集部どうやって園を選びましたか。

ゆかりさん

3つの園を見学して、同じ5つの質問をしました。1つ目の園は雰囲気はすごくよかったんですけど、話し合いの時間を聞いたら「特に決めてない」と。3つ目の園は、毎日夕方に10分、その日のことを全員で話す時間があって、施設長が月に1回、職員一人ひとりと面談していました。答えがすぐ返ってきたのも印象的でした。

編集部実際に働いてみて、どうですか。

ゆかりさん

入って2か月目に、午睡チェックのやり方で先輩と意見が分かれたことがあったんです。前の園なら、もやもやしたまま1か月くらい言えなかったと思う。でも夕方の10分で話して、次の日には新しいやり方を試せました。少人数だからこそ、話せる仕組みがあると本当に楽なんだって実感しています。

合わない人がいないことより、合わないときに話せることのほうが大事だったんです。

ゆかりさん(仮名)

ゆかりさんは今、1歳児の担当として、子ども一人ひとりの午睡や食事のリズムに合わせた保育をしています。給料はリーダー手当がなくなった分だけ月に1万円ほど下がりましたが、持ち帰りの書類は週2日ほどあったのが、月に1日あるかどうかになったそうです。

このケースのポイントは、「仲がよさそう」という見学の印象だけで決めず、同じ質問を複数の園で比べたことです。仕組みの有無は、雰囲気よりも長く働きやすさに影響します。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図5

大規模園のころ小規模園に移って

一緒に働く職員

約32人
7人

職員同士の振り返り

月1回の会議
毎日10分

書類の持ち帰り

週2日ほど
月1日以下
図5 ゆかりさんの働き方の変化(モデルケース)

ゆかりさんが見学で使った5つの質問は、特別なものではありません。けれども、同じ質問を3つの園に投げかけたことで、答えの違いがはっきり見えました。一つの園だけを見て「良さそう」と決めるより、比べる軸をそろえて複数の園を見るほうが、小規模保育園の向き不向きは判断しやすくなります。

07小規模を選ぶ前に考えておきたい2つの落とし穴

要点:小規模保育園は魅力の多い職場ですが、乳児中心ゆえの経験の偏りと、少人数ゆえの休みにくさには注意が必要です。どちらも、選ぶ前に知っておけば備えられます。

1. 経験の幅が、乳児に偏りやすい

0〜2歳を中心とした小規模保育園では、幼児クラスの担任や大きな行事の経験を積む機会は少なくなります。乳児の保育を深めたい人には大きな魅力ですが、将来、幼児クラスに戻りたい、主任や園長を目指したいと考えている人は、その道筋も考えておく必要があります。同じ法人に大きな園があり、異動で幼児クラスを経験できるかどうかも、面接で確かめておくとよいでしょう。

2. 「休みにくさ」は、仕組みがないと続く

職員が少ない職場では、一人が休むと残りの人の負担がすぐに増えます。その結果、体調が悪くても休みを言い出しにくい雰囲気が生まれることがあります。急な休みのときに法人の本部や近くの園から応援が来るのか、有給休暇をどんなふうに取っているのかを、見学や面接で具体的に聞いてください。「みんなで助け合っています」という答えだけでは、実際の取りやすさは分かりません。

この二つの落とし穴は、どちらも「小規模だから仕方ない」で片づけられがちです。けれども、法人内の異動の道を用意している園や、応援の職員を確保している園もあります。小規模保育園を選ぶときは、規模の小ささを補う仕組みがあるかどうかで比べると、長く働ける園に出会いやすくなります。

職場タイプを規模だけでなく、制度や運営の面からも比べたいときは、保育士の職場タイプの選び方で4つの軸から整理できます。少人数の職場に飛び込むのは、勇気がいるものです。見学で聞きたい質問を前もって整理したい、今の園の人間関係を話しながら向き不向きを考えたい、という段階なら、ほいくの相談室を使ってみてください。転職を決めていなくても、「小規模と大規模のどちらが合いそうか」という問いから一緒に考えます。

よくある質問

小規模保育園は、大規模園より給料が低いですか?

一概には言えません。小規模保育園も認可の保育事業なので、運営費は国の仕組みの中で支払われます。ただ、規模が小さい分、賞与や手当の設計に園ごとの差が出やすいため、昨年度の賞与の実績と手当の内訳を必ず確かめてください。

小規模保育園の人間関係が合わなかったら、どうすればいいですか?

まずは施設長や、法人の本部に相談できる窓口があるかを確かめてください。事業主には、ハラスメントについて相談に応じる体制を整える義務があります[4]。それでも改善しない場合は、同じ法人の別の園への異動や、転職も選択肢になります。

新人でも小規模保育園で働けますか?

働けます。ただし、少人数の職場では先輩のやり方を幅広く見る機会が限られるため、誰がどのように仕事を教えてくれるのかを面接で確かめておくと安心です。少人数だからこそ、丁寧に教えてもらえる園もあります。

小規模保育園では、子どもが3歳になるとどうなりますか?

0〜2歳を対象とする小規模保育園では、子どもは2歳児クラスを終える年度末に卒園し、ほかの保育園や幼稚園へ移るのが一般的です。2歳児の担任は、卒園と進級先への引き継ぎを担当することになります。進級先の園との関わり方は園ごとに違うので、見学のときに聞いてみてください。

大規模園から小規模園に移ると、物足りなく感じることはありますか?

行事の大きさや、職員同士の刺激の多さを物足りなく感じる人もいます。一方で、一人ひとりの子どもと過ごす時間が増え、保育の手ごたえが増したと話す人も多くいます。何にやりがいを感じてきたかを振り返ってから選ぶと、物足りなさを感じにくくなります。

パートでも小規模保育園で働けますか?

働けます。少人数の職場では、短時間のパート職員が朝夕の時間帯を支えていることも多くあります。勤務時間や社会保険の加入条件は、園ではなく運営する会社や法人の規模や規程で決まることもあるため、面接で確かめてください。

参考にした資料

  1. 家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準 第29・31・34・35条
  2. 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
  3. こども家庭庁「児童福祉法等の一部を改正する法律(令和7年法律第29号)の概要」
  4. 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
  5. 確かめよう労働条件「ストレスチェックってな〜に?」
  6. こころの耳「ストレスチェック制度について(労働者数50人未満の事業場)」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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