「○○くんのお母さんから、お電話です」。事務室から呼ばれた瞬間、心臓が大きく跳ねる。受話器を受け取る前から、何を言われるのか、どう答えればいいのかで頭がいっぱいになります。電話を切ったあとも、言われた言葉が耳に残り、その夜はなかなか眠れない。そんな経験が一度あると、連絡帳に長い文章が書かれているだけで手が冷たくなることもあります。
保護者のクレームが怖いと感じるのは、子どもや保護者に対して誠実でありたいと思っているからこそです。いい加減な気持ちで働いている人は、そこまで怖がりません。ただ、怖さに押されてその場で謝りすぎたり、守れない約束をしてしまったりすると、かえって問題が大きくなることがあります。
この記事では、保護者のクレームが怖いと感じている保育士の方に向けて、クレームを受けたときの具体的な手順、園のマニュアルや研修で確かめておきたいこと、園の中で解決しないときの相談先をまとめました。怖さをなくすことはできなくても、怖いまま落ち着いて対応できる準備はできます。
この記事でわかること
- 保護者の「要望」「苦情」「カスタマーハラスメント」の違い
- クレームを受けたときの6つの対応手順と、その場で使える言葉
- 園のクレーム対応マニュアルや研修で確かめておきたいこと
- 園の中で解決しないときに使える、外の相談先
結論
保育士が保護者のクレームを怖いと感じたときは、「一人で受けない」「その場で結論を出さない」「事実と要望を分けて記録する」「園として回答する」の4つを守ることが基本です。クレームは担任個人に向けられたように見えても、対応するのは園という組織であり、保育士一人が答えを出す必要はありません。2026年10月からは、カスタマーハラスメントへの対策が事業主の義務になっています[1]。園のマニュアルや相談体制を確かめ、それでも解決しないときは外の窓口も使えます。
01クレームが怖いのは、一人で責任を負うように感じるから
要点:クレームの怖さの多くは、「自分が責められている」「自分が答えを出さなければならない」と感じることから生まれます。保護者の言葉を「要望」「苦情」「ハラスメント」に分けると、どこまで受け止め、どこから園に任せるかが見えてきます。
保護者からのクレームといっても、その中身はいろいろです。「明日の持ち物をもう少し早く知らせてほしい」という要望もあれば、「けがをしたのに連絡がなかった」という苦情もあります。そして、ごく一部ですが、大声で長時間責め続ける、保育士個人を名指しで侮辱するといった、受け止めるべきではない言動もあります。
この3つを同じ「クレーム」として受け止めていると、ちょっとした要望にまで身構えるようになり、毎日の保護者対応がつらくなります。まずは違いを知っておくことが、怖さを小さくする第一歩です。
図1
| 項目 | 要望 | 苦情 | カスタマーハラスメント |
|---|---|---|---|
| 中身 | こうしてほしいという希望 | 起きたことへの不満や抗議 | 社会通念上許容される範囲を超えた言動 |
| 例 | 「おたよりを早めに配ってほしい」 | 「けがの連絡がなかった」 | 大声で長時間責める、土下座を求める、名指しで侮辱する |
| 受け止め方 | 園で検討し、できること・できないことを返す | 事実を確かめ、園として説明や改善を伝える | 担任一人で対応せず、管理職が組織として対応する |
| 保育士の役割 | 話を聞いて記録し、報告する | 話を聞いて記録し、報告する | その場を離れ、すぐに上司へ知らせる |
2025年の法改正により、2026年10月1日からカスタマーハラスメント対策が事業主の義務になりました。カスタマーハラスメントは、①顧客等の言動であって、②業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるもの、とされています[1]。保育園でいえば、保護者の言動がこれに当たる場合があります。
ただし、要望や苦情の多くは、わが子を心配する気持ちから出たものです。怖いからといって、すべてをハラスメントと考える必要はありません。大切なのは、どの種類の言葉なのかを見分けて、受け止め方を変えることです。
怖さが強くなる3つの場面
- 担任として名指しされたとき:自分個人の落ち度を責められているように感じる
- その場で答えを求められたとき:「今ここで約束してください」と迫られ、逃げ場がなくなる
- 園が守ってくれるか分からないとき:上司に報告すると自分が叱られるのでは、と不安になる
どれも、手順と分担が決まっていれば軽くできる怖さです。特に三つ目の「園が守ってくれるか分からない」という不安は、園のルールを確かめることで解消できる場合があります。逆に、ルールがなく、報告するたびに担任の対応だけが問われる園では、怖さはなかなか減りません。怖さの原因が自分の中にあるのか、園の仕組みにあるのかを分けて考えることも大切です。次の章では、具体的な手順を順番に紹介します。
02クレームを受けたときの対応手順
要点:クレームを受けたら、①受け止めて聞く、②その場で約束しない、③事実と要望を分けて記録する、④当日中に報告する、⑤園として回答する、⑥振り返って共有する、の6つの手順で進めます。担任がやるのは主に①〜④で、⑤は園の判断です。
図2
受け止めて聞く
話をさえぎらず、最後まで聞きます。「ご心配をおかけしました」と、相手の気持ちを受け止める言葉を先に伝えます
その場で約束しない
「園で確認して、お返事します」と伝え、その場で結論や約束をしないようにします
事実と要望を分けて記録する
日時、相手、言われた内容、保護者が求めていることを、事実と要望に分けてメモします
当日中に主任や園長へ報告する
小さな内容でも、その日のうちに報告します。報告が早いほど、園として動きやすくなります
園として回答する
回答の内容と、誰がいつ伝えるかを園で決めます。担任一人で回答しないのが原則です
振り返って共有する
何が起きたか、どう防げるかを職員で話し合い、同じことが起きにくい仕組みにつなげます
受け止めることと、認めることは違う
最初に「ご心配をおかけして、申し訳ありません」と伝えることに抵抗を感じる人もいます。自分に落ち度がないのに謝ると、非を認めたことになるのでは、という心配です。
ここでの言葉は、事実を認める謝罪ではなく、相手が嫌な思いをしたことへの受け止めです。「園のせいでけがをさせました」とは言わず、「ご心配な思いをさせてしまい」と、気持ちの部分にだけ言葉を向けます。事実関係は、確かめてから園として説明すれば十分です。
記録は「言われたまま」を残す
記録で大切なのは、自分の解釈を混ぜず、言われた言葉をそのまま残すことです。「怒っていた」ではなく「『どうして連絡しなかったのか』と3回繰り返した」、「長く話した」ではなく「17時40分から18時20分まで、玄関で話した」のように書きます。
図3
- 1
日時と場所
何時何分から何時何分まで、玄関・電話・連絡帳など、どこでのやりとりか
- 2
相手
誰から(母、父、祖父母など)、誰に向けて言われたか
- 3
言われた内容
印象ではなく、言われた言葉をそのまま。分かる範囲で
- 4
保護者が求めていること
謝罪、説明、改善、担任の変更など、相手が何を望んでいるか
- 5
自分が伝えたこと
「確認してお返事します」など、その場で自分が言った言葉
この記録は、園が回答を考えるときの材料になります。もし言動がエスカレートしてカスタマーハラスメントに当たるかを判断する場面になったときにも、日時と言葉が残っていることが職員を守ります。
連絡帳やアプリに苦情が書かれていたとき
文章で届いた苦情は、すぐに返事を書きたくなります。けれど、文章は残るうえに、表情や声の調子で補うことができません。急いで書いた一文が誤解を生み、やりとりが長引くこともあります。
連絡帳やアプリで苦情を受けたときは、その場で詳しく返信せず、まず主任や園長に見せます。返信は「ご連絡ありがとうございます。園で確認して、改めてお伝えします」といった短い受け止めにとどめ、詳しい説明は園として内容を決めてから、できれば対面か電話で伝えます。文章でのやりとりを重ねるより、顔を見て話すほうが、こじれにくいことが多いからです。
報告で叱られるのが怖いときは
「報告すると、対応が悪かったと叱られるのでは」と思うと、報告をためらってしまいます。けれど、報告が遅れるほど園の対応は難しくなり、結果的に担任が一人で抱える時間が長くなります。報告するときは「事実」「保護者が求めていること」「自分がその場で言ったこと」の3つを伝えれば十分です。自分の対応の良し悪しを判断するのは、報告を受けた側の仕事です。
03その場で使える言葉と、避けたい言葉
要点:クレームを受けた瞬間は、言葉を用意しておかないと口から出てきません。受け止める言葉と持ち帰る言葉を一つずつ覚えておくと、その場で約束してしまう失敗を防げます。
怖い場面では、頭で考えるより先に口が動きます。だからこそ、使う言葉を前もって決めておくことが役に立ちます。
その場で使える言葉
- 「ご心配をおかけしました。お話を聞かせてください」
- 「大事なことなので、メモを取らせてください」
- 「園長(主任)とも確認して、○日までにお返事します」
- 「私一人ではお答えできないので、園として改めてお伝えします」
- 「お話しくださって、ありがとうございます」
避けたい言葉
- 「次からは絶対にこうします」:守れない約束になりやすい
- 「ほかの子もそうしていますので」:比べられたと感じさせてしまう
- 「私のせいではなくて」:言い訳に聞こえ、相手の怒りが強まりやすい
- 「園の決まりなので」:理由の説明がないと、突き放されたように感じさせる
「○日までにお返事します」と期限を伝えておくと、保護者は待つ見通しが持てます。そのうえで、期限までに園として回答できるよう、報告を急ぎます。期限に間に合わないときは、「今、園で確認しているところです」と途中経過を伝えるだけでも、信頼は大きく崩れません。
04園のクレーム対応マニュアルと研修で確かめたいこと
要点:クレーム対応の手順が担任の経験や勘に任されている園では、保育士の負担が大きくなります。マニュアルや研修で、窓口・複数対応・記録・回答の流れが決まっているかを確かめましょう。
事業主には、職場のハラスメントについて相談に応じ、適切に対応するための体制を整えるなどの措置が義務づけられています[2]。2026年10月からはカスタマーハラスメントもその対象に加わりました[1]。保護者対応のルールを園として整えることは、職員を守るための仕組みでもあります。
図4
- 苦情や要望を受け付ける担当者や窓口が決まっているか担任が最初から最後まで一人で抱えることを防ぎます
- 電話や面談を複数の職員で対応するルールがあるか一対一で長時間責められる状況を避けられます
- 記録の様式が決まっているか誰が書いても必要な情報がそろい、引き継ぎしやすくなります
- 報告の流れと期限が決まっているか「いつ、誰に」が分かると、報告をためらわなくなります
- 回答を誰が、いつまでにするか決まっているか担任が一人で回答を背負わずに済みます
- ハラスメントに当たる言動のときの対応が決まっているかその場を離れてよい、管理職に交代するなどの基準があると安心です
- 対応した職員を休ませる、話を聞く仕組みがあるか対応のあとに一人で落ち込む時間を減らせます
- クレームの事例を職員で共有しているか同じことが起きにくくなり、若手も対応を学べます
研修で身につけたいこと
保護者対応の研修というと、話し方や言葉づかいの研修を思い浮かべるかもしれません。もちろんそれも役に立ちますが、怖さを減らすうえで効果があるのは、実際の場面を使った練習です。
園内研修で、過去の事例をもとに「受け止める→持ち帰る→報告する」までを職員どうしで演じてみると、本番で言葉が出やすくなります。保護者役をやってみると、相手が何を不安に感じているのかも見えてきます。研修が少ない園なら、職員会議で事例を一つ共有するところからでも始められます。
マニュアルがない園では
小さな園や新しい園では、クレーム対応のマニュアルがないこともあります。その場合は、いきなり分厚いマニュアルを作るより、「誰に報告するか」「記録は何を書くか」「複数で対応するか」の3点だけを職員で決め、紙一枚にまとめるところから始めると現実的です。提案するときは、自分が困った場面を具体的に伝えると、園長も必要性を判断しやすくなります。
05相談事例:クレームの電話で約束しかけた日のこと
要点:保護者からの強い苦情をきっかけに、園のクレーム対応の流れが整ったモデルケースです。怖さが消えたのではなく、怖いまま落ち着いて対応できるようになった経緯を追います。
「園としてお返事します」が言えるようになって
相談事例(モデルケース)
- お名前
- かのさん(仮名)・32歳
- 保育士歴
- 10年目(相談当時)
- 勤務先
- 私立の幼保連携型認定こども園(定員約150名)、3歳児クラス担任・学年リーダー
- 変化
- クレーム電話を一人で受けた回数 月3回ほど → ゼロ(必ず2人で対応)、対応後に眠れない夜 月4〜5日 → ほとんどなし
編集部相談のきっかけになった出来事を教えてください。
発表会の前に、ある保護者から「うちの子だけ役が小さい」と電話があったんです。40分くらい、ほとんど一方的に責められて。途中で怖くなって「役を変えます」って言いかけたところで、隣にいた園長がメモを渡してくれて、なんとか「確認してお返事します」と言えました。
編集部そのとき、どんな気持ちでしたか。
電話を切ったあと、手が震えていました。10年やってきて、こんなに怖かったのは初めてで。でも、もし園長がいなかったら、その場で役を変えると約束して、ほかの保護者から同じことを言われたときに説明できなくなっていたと思います。
編集部その後、園では何が変わりましたか。
園長に、クレームの電話は担任一人で受けないことと、記録の用紙を作ることを提案しました。私が学年リーダーだったので、まず3歳児クラスで試して、半年後には園全体のルールになりました。回答は原則3日以内に、園長か主任から伝えることになっています。
編集部今、クレームへの怖さはどうですか。
怖くないと言ったら嘘になります。でも、電話が鳴るたびに体が固まることはなくなりました。「園としてお返事します」と言えば、あとは一人じゃないって分かっているので。後輩が電話を受けるときは、私が隣に座るようにしています。
怖さはなくならないけど、怖いままでも手順どおりに動ければ大丈夫なんだと思えるようになりました。
かのさん(仮名)
かのさんの園では、その後も月に一度、職員会議で保護者対応の事例を一つ共有しています。発表会の件は、園長から配役の決め方を改めて説明し、保護者も納得したそうです。
このケースから持ち帰れるのは、クレームの怖さを個人の度胸で乗り越えようとせず、「一人で受けない」「その場で約束しない」という仕組みに変えたことです。仕組みは、自分だけでなく後輩も守ります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
クレーム電話を一人で受けた回数
保護者への回答までの日数
対応後に眠れない夜
06園の中で解決しないときの相談先
要点:園長や主任に相談しても対応してもらえない、園の対応そのものに納得できないときは、園の外の窓口も使えます。どれも無料で利用でき、相談したからといって、すぐに園と争うことになるわけではありません。
クレーム対応で困ったとき、最初の相談相手は園長や主任です。法人が複数の園を運営しているなら、法人本部に相談できる窓口があることもあります。それでも状況が変わらないときは、次のような外の窓口があります。
図6
- 1
総合労働相談コーナー
各都道府県労働局や全国の労働基準監督署内など378か所にあり、職場のいじめ・嫌がらせなどあらゆる労働問題を無料・予約不要で相談できます[3]
- 2
個別労働紛争解決制度
労働局長による助言・指導や、紛争調整委員会によるあっせんを無料で利用できます。利用を理由とする不利益な取扱いは禁止されています[4]
- 3
労働条件相談ほっとライン
0120-811-610。平日17時〜22時、土日祝9時〜21時。無料・匿名で相談できます[5]
- 4
こころの耳電話相談
0120-565-455。平日17時〜22時、土日10時〜16時。働く人のこころの不調やストレスの相談ができます[6]
保護者からの言動そのものだけでなく、「園がカスタマーハラスメント対策をとってくれない」「相談したら担任を外すと言われた」といった、園との間の問題にも、これらの窓口は使えます。職場のハラスメントの相談先についてはパワハラの相談先、労働条件全般の窓口は労働条件の相談窓口でも詳しくまとめています。
クレーム対応のあと、眠れない、食欲がない、出勤前に動悸がするといった状態が2週間以上続いているなら、医療機関を受診することも考えてください。心の不調の相談先はメンタル不調の相談先で紹介しています。
07クレームと向き合うときに、忘れないでほしいこと
要点:自分を守ることと、保護者の声に耳を傾けることは両立します。すべてのクレームを敵と考えないこと、そして一人で背負わないこと。この二つを忘れなければ、クレームへの怖さに振り回されにくくなります。
1. 苦情の中には、保育を良くする手がかりがある
怖い思いをすると、保護者の言葉をすべて拒みたくなります。けれど、「連絡が遅い」「持ち物の案内が分かりにくい」といった苦情の中には、園の仕組みを見直すきっかけが含まれていることがあります。言い方がきつくても、中身に耳を傾ける価値がある苦情はあります。言い方と中身を分けて受け止めると、必要以上に傷つかずに済みます。
2. 担任が一人で背負わなくていい
一方で、クレームへの対応を担任の責任だけにする園で働き続けるのは、心身に大きな負担がかかります。複数で対応する、記録を残す、園として回答するといった仕組みを提案しても変わらないなら、それは個人の努力の範囲を超えています。保護者対応のつらさ全般の整理の仕方は保護者対応がつらい・苦手なときの考え方にまとめています。
3. 対応のあとは、自分を立て直す時間をとる
強い言葉を受けた日は、表面上は普段どおりに保育をしていても、心はかなり消耗しています。その日の帰りに同僚と5分だけ話す、家に帰ったら記録を見返さずに休む、など、自分なりの区切りを決めておくと、翌日に持ち越しにくくなります。園に「対応した職員の話を聞く時間」がない場合は、主任に「少しだけ話を聞いてもらえますか」と頼むのも立派な対処です。一人で反省会を続けるより、誰かに話して終わりにするほうが、次の対応に向かう力が戻ります。
今の園で仕組みを変えていくか、別の環境を考えるかを、すぐに決める必要はありません。ほいくの相談室では、クレーム対応のつらさを聞いてほしいという段階の相談も受けています。転職を決めていなくても、保育の現場を知る人と一緒に状況を整理すると、次に誰に何を伝えればいいかが見えやすくなります。
よくある質問
クレームの電話がかかってきたら、担任が出なければいけませんか?
必ずしも担任が出る必要はありません。園によっては、最初に主任や園長が受ける、担任が出る場合も隣にほかの職員がつくといったルールを決めています。ルールがない場合は、複数で対応することを園に提案してみてください。
自分のミスでクレームを受けたときは、どう謝ればいいですか?
まずは事実を確かめたうえで、何が起きたか、なぜ起きたか、これからどうするかを園として伝えます。担任一人で謝るより、主任や園長と一緒に伝えるほうが、保護者にも園として受け止めていることが伝わります。ミスのあとの立て直し方は保護者から怒られたときにやることでも紹介しています。
保護者の言動がカスタマーハラスメントに当たるか、自分では判断できません。
判断を自分一人でする必要はありません。日時、言われた言葉、時間の長さを記録し、園長や主任に報告してください。カスタマーハラスメントに当たるかどうかは、記録をもとに園として判断し、対応を決めるものです。
クレーム対応の研修がない園です。自分でできることはありますか?
職員会議などで、実際にあった保護者対応の事例を一つ共有することから始められます。「受け止める言葉」「持ち帰る言葉」を職員で決めておくだけでも、若手が一人で迷う場面は減ります。
クレームが怖くて、保育士を続ける自信がなくなりました。
クレームへの怖さは、多くの保育士が経験するものです。怖さを感じなくなることを目指すより、手順と分担で支えられる環境かどうかを確かめてください。心身の不調が続いているなら、受診や相談窓口の利用を優先してください。
同じ保護者から何度もクレームが来ます。どうすればいいですか?
同じ保護者から繰り返し苦情が来る場合は、毎回の記録を並べて、何が繰り返されているのかを園で確かめます。内容が毎回違うなら、背景に不安や園への不信があるかもしれません。担任だけで対応を続けず、園長や主任が窓口になって話す場を設けるなど、対応する人を変えることも検討してもらってください。
参考にした資料
- 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
- 厚生労働省「個別労働紛争解決制度」
- 確かめよう労働条件「労働条件相談ほっとライン」
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。